希望する転職先を探すために必要な条件の中に看護方式を入れておくと良い。
その中にプライマリーナーシングという看護方式があるのだが、多くの病院で行われている看護方式の一つである。
一人の患者の入院から退院までを、一人の看護師が担当する看護方式である。
看護計画から始まりケアまで、担当看護師が責任を持ち対応するのだ。
患者と顔を合わせる時間が増えるため、患者の日々の変化を察知しやすく、患者にとって信頼感のある質の高いケアの提供が可能と言われている。
こういったメリットの反面、プライマリーナーシングでは、提供できるケアの質は看護師の力量に左右されてしまうという点や、看護師の責任負担が重くなってしまうという問題点がある。
特に新人の看護師の場合は、このような点は深刻な問題となり得る。
プライマリーナーシングの問題点を解消するためには、能力の低い看護師、特に新人の看護師への適切なフォローが重要である。
通常ほとんど病院では新人だけで一人の患者を受け持たせず、先輩看護師と一緒に担当をして経験を積ませることが一般的である。
また、新人が独り立ちした後も、カンファレンスを通して常に先輩や上司がフォローをすることが重要である。
プライマリーナーシングはその性質上、能力の高い看護師に負担が寄りがちになるという問題点もあり、これは看護師に不公平感を与えてしまい、離職につながる可能性もあるため、配慮が必要である。
看護師を管理するものとしては、看護師の能力などを勘案しながら、適切な受け持ち患者数を設定していかなければならない。
転職先を探す時に、見落としてしまいそうな看護方式だがよく知っておくことで転職を成功させることができる。